黒鯛釣り専用のリール、ロッド、用品の企画製造の黒鯛工房

黒鯛工房

THE ヘチ リミテッド BAY

剛で制すか、柔でいなすか。ヘチ道を極めるふたつの個性

THE ヘチ リミテッド BAY
ワンストロークで水深のあるポイントもラインを送らずに落し込める長さが最大の武器に。
極細ハリスで2kgオーバーも余裕で浮かせる、しなやかで粘り強いアクションも横浜港にベストマッチ。 全ガイドにSiCガイドを搭載。糸すべり抜群でナイロンラインとの相性抜群です。♯1~♯2にはライン絡みを解消する『Kガイド』を搭載しています。
オールチタンフレームSiCガイド
専用チューニング穂先
極細仕掛け&極小エサでも確実に落下イメージが可能な鋭敏穂先です。一瞬の居食いも見逃さず、軽く聞き合わす操作だけで、しっかりフッキングさせます。
チタンフレームSiCローライダーガイド及びT-KTSGガイド
オール SiCガイド
全ガイドにSiCガイドを搭載。糸すべり抜群でナイロンラインとの相性も抜群。
#1?#2にはライン絡みを解消する「Kガイド」を搭載しています。
ダイレクトグリップ
アルミダイレクトグリップ
アルミ材を3次元マシンカットしたダイレクトグリップを搭載。実際にリールを握り込んだ時にはじめてわかる軽快かつ高感度なグリップスタイルの理想が形になりました。
軽量カーボンひじあて
軽量カーボンひじあて
機能とデザインを両立した黒房ロッドの代名詞的装備を、カーボン素材で具現化しました。
品 名 全長
(m)
継数
(本)
仕舞
(cm)
自重
(g)
先径
(mm)
元径
(mm)
メーカー希望
小売価格(税別)
THE ヘチ LIMITED BAY YOKOHAMA 335 3.35 3 146 175 0.55 23.5 ¥55,000
横浜専用ロングロッドで攻める、最新ヘチ釣法

1.フィールドの環境変化とヘチ(落とし込み)釣りに
 求められるロッド性能とは?

 ヘチ(落とし込み)釣りロッドに求められる性能とは何であろうか?
釣り場に適したロッド長、感度、強度、軽さ、ロッド操作のし易さ、遠投性能や糸すべりの良さなど、釣り人や釣り方、釣り場などによってロッドに求める(求められる)性能は様々であると思う。
2002年に黒鯛工房よりリリースされた初代「黒鯛師 THE ヘチフカセBAY YOKOHAMA」が目指したのはズバリ“ヘチタナ”攻略であった。当時を振り返ってみると、黒鯛が浅ダナに浮きやすい状況やエサの多様化などが相まって宙層を釣るいわゆる“タナ釣り”での釣果が目立っていた。
私が普段お世話になっている鈴木釣船店のデータから見ても、タナと地底での釣果比率は下記の通り。タナでの釣果が目立った結果となっておりました。

2000年から2002年のタナと地底での釣果比率

 一方、2004年改正ソーラス条約発効以降、立ち入り禁止区域増加などの影響もあり、釣り場を追われた人達が横浜港に多く訪れるようになってきました。
その結果、釣り場が過密状態になり黒鯛へのプレッシャーが高くなった事や黒鯛の習性、環境変化などが原因で2010年以降の釣況は下図の通り大きく様変わりしました。

2010年以降の釣況

 また個人的な興味もあり、簡易型水中カメラ“うみなかみるぞう君”を用いた黒鯛の生息調査を2011年から行っております。
調査方法を簡単にご説明しますと、例えば赤灯に釣行したとします。「渡堤後2、3時間竿を出しているが当たりも遠のいてしまった。黒鯛はどこかに行ってしまったのだろうか?」と考える、釣果も当たりも遠のいた時間帯に、録画できる水中カメラを用いてまずケーソンの継ぎ目毎にタナ3mをぐるっと1周撮影します。その後同様に、今度は地底をぐるっと1周撮影します。
それを帰宅後、自宅のパソコンで確認しながら記録用紙に1尾づつカウント、記入し、その数を集計するのです。

 日々の、個別結果公表はご容赦いただくとして、これまで撮りためた映像を集計した結果が上記表となります。

表はあくまでも目安として参考程度にお考え下さい。表が必ずしも黒鯛のタナ、底の生息実態を表すものではない場合が考えられるからです。例えばタナ3Mにいた黒鯛が水中カメラに驚いて底に逃げ、その黒鯛を底にいた個体としてカウントすることもありえるからです。ただ底よりタナにいる個体数が多い日もあることを考えると、個人的にはタナにいる黒鯛と底にいる黒鯛は別の個体(魚)あるいは群れの場合も多いと考えております。
私自身はこの調査を始める前のタナ・底にいる黒鯛の生息イメージ(生態)は、基本的に底にいる個体が、エサを食べに海面近くに浮いてくるものと考えておりました。旧赤灯や旧白灯のように水深の浅い釣り場と、第一新堤・D突堤など深場では当然違うと思います。しかし先にも述べたような状況もあることから表の数値は必ずしも的外れではなく、およその黒鯛の生態と考えても良いと思います。
さて、撮影している時間帯、自分の想像ではヘチに黒鯛はいないと考えていたにも関わらず、数に多い、少ないの差こそあれ、いつもヘチにいる黒鯛を目の当たりにしてきました。これは私にとっては衝撃でした。また、撮影しながら釣り場には数多くの黒鯛がいるのを現認しているにも関わらず当たりすらもらえない日もあり、釣れなかった人にありがちな「今日は魚がいなかった。」という言い訳も出来ず、精神衛生上よろしくない釣行も少なからずありました。

このように、一部の浅い釣り場を除き横浜港のほとんどの釣り場には、周年、いつもヘチに黒鯛がいます。数に多い、少ないの違いはあれ、いつもヘチにいるのです。

2.何故335という長さが必要なのか?

 ここまで釣果や生態からタナ、底を検証して参りました。近年、底での釣果が多くなっていることはグラフを見ての通りです。この“いつもヘチに居ついている、なかなか口を使わない黒鯛達をどう釣って行くのか?”、これこそが「THEヘチリミテッドBAY YOKOHAMA335」開発のスタートでした。
「横浜港は底釣りが基本」だとか、そういったことを述べるつもりは毛頭ありません。それはあくまでも釣り人個人の好みだからです。また水中カメラ映像を見ると、タナには全く黒鯛がおらず、底しかいない時や、逆にタナにいる黒鯛の数の方が多いという時もありました。季節やその日の気象条件などによってもタナ・底の生息数が変化する事も映像から確認してきました。何が言いたいのかと申しますと、つまり底もタナも狙わないと横浜港では周年、コンスタントに黒鯛を釣り上げるのは難しいということなのです。旧赤灯や旧白灯などの湾奥の浅場や、白灯・赤灯などのベイブリッジ下の堤防群、第一新堤・D堤などの沖堤防では季節や気象条件によって狙い方もまちまちです。
冒頭述べましたように初代「黒鯛師 THE ヘチフカセBAY YOKOHAMA」の基本コンセプトは“ヘチタナ”でした。しかし10年の時を経て、黒鯛の生態変化とともに横浜港におけるヘチ釣りに求められるロッド性能も変化し、細分化して参りました。そこでヘチタナも、ヘチ底も、沖(前)も1本のロッドでカバーしようと生み出されたのが、今回リリースされる「THEヘチリミテッドBAY YOKOHAMA335」なのです。それとてヘチ釣り師が求める性能の全てをカバーできているとは限りません。しかし、手前味噌ではありますが、実釣テストを繰り返し、改良を重ねてきた経緯もございますが、今、横浜港でのヘチ釣りロッドに求められる性能を数多く凝縮した最適解であると信じて止みません。そこでこれら、求められる性能を今回リリースされる「THEヘチリミテッドBAY YOKOHAMA335」で解説してみたいと思います。

立体的優位性
 もともと深場の底狙いをメインに開発をスタートしたこのロッド。横浜港では第一新堤やD堤防など深場の堤防イコール足場の高い堤防(横浜港に限らず、川崎新堤、武庫川一文字、神戸第七防波堤なども同様)が多いことから、風の影響を受けにくい、従来のヘチ竿よりやや長めの3.35Mのロッド長となりました。
気象条件や黒鯛の活性にもよりますが、干潮時には海面が下がり釣り人との距離がひらくことも影響して、第一新堤やD堤では水面直下で当たりが連発することがあります。例えば下図のように潮位0cmでしたら、足元から約5mも海面が離れてしまうのです。夏場に多い南西強風ですと、真横からの風となり大変釣りにくくなります。そうかと言ってオモリを重くすると、海中にエサがなじんだと思ったら黒鯛がエサを食べる前に“スーッ”と素通りしてしまうのです。
また底狙いでも同様です。ソコリから上げ始め、流れが弱い時にはどうしても軽いオモリで底だちを取らなければならないことがあります。そのような時、例え南西強風が吹いていても335の長さがカバーしてくれるのです。
第一新堤 断面図

 また野島防波堤や久里浜防波堤などと違い、横浜港は潮流がさほど速くありません。そのため黒鯛の活性も上がりにくいようです。そのため、常連の方達はエサが自然に落ちて行くよう、ごく軽いオモリで狙う事が多いのです。ノーシンカーで狙うテクニシャンの方もいらっしゃいます。またタンクガニやカラス貝ツブなどのエサも通常サイズでは反応しない事もよくあり、喰わせるために1cm程度のサイズを使用することもあるのです。極軽オモリや小さなエサでは追加の道糸がなかなか出て行かないもどかしさがあります。
湾奥の釣り場ならほぼ全域、また潮位などにもよりますがベイブリッジ下の釣り場でも、3.35mのロッド長があればワンアクション・ワンモーションで底までエサを届けることができるのです。

赤灯・旧赤灯 断面図
平面的優位性
 また、335という長さは立体的なメリットだけでなく、平面でも優位な時があります。
例えばベイブリッジ下の釣り場では潮位が150cm以上になると、低い足場の多くが水没してしまいます。海パンの季節ならジャブジャブ入って、海水につかりながら釣りをしてもよいかもしれません。しかし1年の内、そういった季節は夏くらいで、それ以外の季節は、満潮時、ウェーダー等防水対策を施さないと釣りにならないことが多いのも事実。そんな時でも335のロッド長があればアウトコース側の高い足場からインコースを狙う事も出来るのです。3mのロッドでも何とかできますが、2.7mのロッドでは穂先が堤防から出ないので難しいと思います。
実際、平成24年3月27日9時45分にハナレで釣り上げた52cm2.88kgの魚は、まだ潮位の高い時間帯、高い足場から大黒埠頭側水路寄りのインコース内コバで釣り上げた魚でした。この日は大潮後の中潮4日目で、朝の満潮が6時39分171cm、釣り上げた時間、まだ内コバは完全に水没していて、低い足場には降りられない状況でした。掛けた黒鯛は内コバから水路に回って手前に逃げ込んできましたが、335のロッド長のおかげで堤防のカドで糸を切られることなく無事取り込むことができたのです。同様に、旧白灯もインコースには約2mの張り出しがあり、2.7mのロッドでは腕を真っ直ぐに伸ばさないと張り出しをかわせませんが、335のロッド長でラクラク釣りを展開する事が出来るのです。
平成24年3月27日ハナレポイント図

 そして湾奥の釣り場には沖にもカクレ根が数多く沈んでいます。長めのロッド長でカクレ根の向こう側もダイレクトに狙うことも可能になるのです。「それなら長竿を使えばいいじゃないか?」という声が聞こえてきそうですが、ヘチ釣りは昔からロッド1本で様々な釣りに対応することで進化してきた釣りです。ヘチ竿と長竿の二刀流も否定しませんが、身軽に釣りをするのが身上のヘチ釣りです。横浜港で周年、ヘチタナやヘチ底、さらに沖までも狙って黒鯛を釣りたいと言う方には是非、おすすめしたいのが今回リリースされる「THEヘチリミテッドBAY YOKOHAMA335」なのです。

3.キーワードは「軽い」ということ

 ここまで335のロッド長に焦点を合わせてご説明して参りましたが、「THEヘチリミテッドBAY YOKOHAMA335」のセールスポイントはロッド長だけではありません。
「軽い(ロッド重量ではなく、仕掛けの軽さ)」というキーワードを実現するために様々な改良を加えてきました。大きくは次の6つのポイントです。
①極限まで軽量化したブランクス、②専用ソリッド穂先、③P-KTSG及びP-LCSGガイド、④ダイレクトグリップ、⑤アンサンド(無研磨)無塗装素材の採用、⑥軽量カーボンひじあての6点です。
これらの改良点についてご説明いたします。

①極限まで軽量化したブランクス

 基本構想は2010年春からスタートしました。基本性能をブラッシュアップしながら、構想を練り直しました。そして2011年秋、実際にヘチセレクションS-SPECをベースに3.35mの初代プロトモデルを作りました。個人的にはそのプロトモデルでも3.35mという長さを考えれば、かなり軽いと感じました。
この初代プロトモデルを実際に使用し、2012年東京湾倶楽部対抗ヘチ釣り選手権in横浜で優勝することができました。D堤に渡った多くの参加選手達がD堤カマボコで入れ替わり立ち代り竿を出す中、唯一、カマボコで出した釣果。潮流もほとんどない中、カイズ針9号に8アンペアのヒューズ5巻きだけの極軽オモリで、下げ始めの緩やかな流れを捉え、甲羅幅約1cmの豆タンクを用いて、底から約1m上層での当たりをしっかりと捉えた結果の魚でした。
この時、ロッド基本コンセプトの正しさやそのポテンシャルは十分に感じておりました。しかし、盛期に入りツブやフジツボなどの硬いエサが主流の時期になると、その重量ゆえ、どうしても合わせがワンテンポ遅れることが少なからずありました。タンクガニなど、底狙いでじっくりと構えるのでしたら問題なかった重さも、ツブやフジツボ、またタナでの当たりが増えてくる盛期になるとウィークポイントとなってきました。
そこで黒鯛工房では更に贅肉をそぎ落とし、極限まで軽量化した二代目プロトモデルを作ったのです。これ以上軽量化したら磯竿のような本調子になってしまうギリギリの所までブランクスに手を入れました。こうして極限まで軽量化した結果、ヘチ竿のシャキッとした調子を損なうことなく、1日中釣りをしていても持ちおもりしない軽さに仕上がりました。また初代プロトモデルで実証済なのですが、細糸でも勝負できるタメの効く、粘り強い調子が身上です。
私自身は必ずしも細糸を推奨しませんが、どうしても冬季のように潮流れの少ない時には“軽く”、そして“細く”仕掛けが変わってきます。私の場合は道糸1号、ハリス0.8号で冬クロ(冬期に釣る黒鯛なので、これを冬クロと呼んでおります)と対峙するのです。それまで冬は「黒鯛師 THEヘチLIMITEDゼロ8」で冬クロを楽しんでいましたが、この竿は勝負する竿ではなく、どちらかと言うと対話する竿。大物が掛かるとどうしても黒鯛に主導権を握られることもありました。それに対して初代プロトモデルはどうなのか?ロッドテストも兼ねておりますので、道糸1号、ハリス0.8号で竿を立てた状態で、一切道糸を出すことなくやりとりを繰り返しました。特大サイズは出ませんでしたが、それでも2012年2月6日旧赤灯で51cm2.81kg、前述の2012年3月27日ハナレでは52cm2.88kgの大型黒鯛を釣る事が出来ました。勿論、道糸1号、ハリス0.8号でほとんど道糸を出すことなく、勝負して黒鯛を釣り上げることが出来たのです。

硬調ヘチ竿ですとハリスに負担が掛かって切れてしまいますし、軟調ヘチ竿では黒鯛に主導権を握られる、そんなジレンマをお持ちの方も多いと思います。そんな方に是非手にとってもらいたいタメの効く、粘り強い調子の仕上がりです。
但し、細糸使用の際のポイントがあります。それはやり取りの際、ロッドを立て気味にしてやりとりすると長めのロッド長のメリットが活かされるということです。極限まで軽量化したこともあり、魚を掛けた時に胴に入るのは、従来のヘチ竿よりも早めです。細糸使用でなければ問題ありませんが、細糸の時にはラインブレイクを防ぐためにロッドを立て気味してやり取りすると、タメや粘り腰が発揮される設計になっているのです。

②専用ソリッド穂先

専用の穂先アクションを追求。穂先と#2とのジョイントバランスも絶妙なセッティングが完成しました。

③P-KTSG及びP-LCSGガイド

全ガイドにSiCガイドを搭載。軽量&高感度なロッドに仕上がりハイブリッドラインとの相性も抜群。#1~#2にはライン絡みを解消する「Kガイド」を採用し、穂先への不快なライン絡みを防ぎます。

 深場の底狙いをコンセプトにスタートしたこのロッドですが、前提となったのがハイブリッドラインなどと呼ばれるPEライン使用なのでありました。同じ強度ならナイロンラインよりも細くできるメリットがあります。近年人気のひとつテンヤマダイ釣りでも実証されているように、細いPEライン+軽オモリを使用しての底狙いで、マダイも違和感なく大好きなエビを“パクッ”と食べてしまうようです。またブラックバス釣りでもベイトフィネスなる、極細ライン&極小ルアーを使用してのすれっからしバス攻略法があるのはご存知でしょうか。時と場合によりますが、活性が低くなってくると、どうしてもごつい、太いタックルや重いオモリ、大きなエサでは魚も違和感を感じてしまうのか、当たりが出にくくなることがあります。
横浜港の黒鯛狙いでも同様のことが良く起こります。前述の通り昨年の倶楽部対抗選手権では初代プロトモデル+試作PEライン1.5号、ハリス1.5号、針カイズ9号、8アンペアヒューズ5巻に甲羅幅約1cmの豆タンクで喰い渋りの中、貴重な1尾を手にする事が出来ました。
根ズレには弱いPEラインですが、あまり根ズレの心配が無い釣り場が多い横浜港の釣り場では大きな武器となってくれるのです。ついでを言いますと、試作PEラインが出来る前はエギング用の他社PEライン0.6号や0.8号を使用しておりました。前々回、2010年7月22日の倶楽部対抗選手権でも10mで52.6cm2.52kgの黒鯛を釣り上げ、大物賞をいただいた時には0.8号のPEラインを使用しておりました。引っ張り強度としてはこれくらいでも十分なのですが、ここまで細くなるとデメリットがかなり多くなります。視認性が悪いだとか、道糸が絡まりやすいなど、根本的な問題が多く、釣行の際にもしょっちゅうトラブルを起こしておりました。もともと糸に張りがないPEラインですが、現在テスト中の黒鯛工房1ヒロマーキング付きPEラインは張りを持たせてトラブルを激減させながら、PEラインにありがちな色落ちも軽減したモデルです。
また、ヘチ釣りは糸フケで当たりを取るのであって、目印の変化で当たりを取るわけではないので、他社にあるような目印付やメーターマーク付のラインではなく、ヘチ釣りでなじみのある1ヒロ毎のマーキングとなっているのです。そして、マーキングにもひと工夫が施してあります。オレンジ地に黒の帯を入れてあるのですが、1ヒロは黒の帯が1本、2ヒロは2本、3ヒロは3本、4ヒロ目はまた黒の帯1本で繰り返しといった具合に、直感的に水深が分かる仕様となっているのです。これまで実釣を重ねて、テストした中ではかなりイイ線を行ってると思います。
PEラインが万能とは思いませんが、TPOに合わせナイロンラインと使い分けるのも1つの方法だと思います。そのための専用ソリッド穂先とP-KTSG及びP-LCSGガイド仕様なのです。

④ダイレクトグリップ

アルミ材を3次元マシンカットしたダイレクトグリップを搭載。実際にリールを握り込んだ時にはじめてわかる軽快かつ高感度なグリップスタイルの理想が形になりました。

 ダイレクトグリップの特長は握りやすさから来る軽快な操作性だけではありません。「THEヘチリミテッドBAY YOKOHAMA335」のブランクスは「黒鯛師 THE ヘチ硬調ロクマル」のような“カンカン”、“ビンビン”の超高感度ブランクスではありません。それはキーワードでもある“軽い”を実現するための1つの選択肢として、“細い”も視野に入れているからに他なりません。細いライン使用時、ラインブレイクを防ぐにはロッドのしなやかさが要求されるので、ヘチ竿の“シャキッ”とした調子を踏襲しつつも、しなやかさも兼ね備えているのです。しなやかということは、黒鯛からの“コツコツ”当たりをロッドが吸収してしまう可能性があります。また糸電話の原理と同じで、ロッドが長くなればなるほど、黒鯛からの“コツッ”、“コツコツッ”といった当たりが手元に感じにくくなるのです。深場の底釣りでは目の覚めるような引き込み当たりもたまにありますが、逆にいつ当たりがあったのか判らないうちにエサがつぶされていたなんてこともしょっちゅうです。深場の底釣りで居喰いの場合には糸フケに当たりは出にくい傾向にあります。
糸フケで「目で見る」当たりだけでなく、「手のひらで直接感じ取るため」のダイレクトグリップを搭載することにより、長めのロッド長にもかかわらず微細な当たりを逃さないよう工夫が施されているのです。

⑤アンサンド(無研磨)無塗装素材の採用

竿表面に凹凸を施すことにより、ラインへのベタつきを抑え、操作性や飛距離を高めます。

 前述の通り、ハイブリッドラインなどと呼ばれるPEライン使用も踏まえて設計された「THEヘチリミテッドBAY YOKOHAMA335」。PEラインのウィークポイントとも言われるしなやかさゆえのロッドへのベタツキを解消するために、アンサンド(無研磨)無塗装素材を採用しています。降雨時は勿論のこと、波やしぶきを受けやすい横浜港ですので、ライントラブルはできるだけ避けたいということから採用しました。

⑥軽量カーボンひじあて

機能とデザインを両立した黒房ロッドの代名詞的装備を、カーボン素材で具現化しました

 機能とデザインを両立させるのみならず、実釣時、ダイレクトグリップと軽量カーボンひじあての2点支持により長めのロッド長から来る疲労軽減を図ることが出来るようになりました。

アフターサービス

黒鯛師 THEヘチリミテッド BAY YOKOHAMA パーツ価格表

商品名 品番 パーツ名 パーツ価格
黒鯛師 THEヘチリミテッド BAY YOKOHAMA 335 #1 ¥11,000 税込 ¥12,100
#2 生産終了
#3元竿
下栓
ロッドベルト(1本)

修理料金について

※生産終了にてご用意が出来ないガイドにつきましては、同サイズの代品対応になります。
※穂先のガイド交換は、トップガイドから第5ガイドまでは破損の恐れがあるため、お受けできません。
※素材のキズ直しや再塗装はお受けできません。

  修理料金は 作業料金 + パーツ代金 となります
作業料金 パーツ代金 合計
片足ガイド交換
(1箇所)
¥1,500
(税込¥1,650)
¥600
(税込¥660)
¥2,100
(税込¥2,310)
両足ガイド交換
(1箇所)
¥3,000
(税込¥3,300)
¥2,100
(税込¥2,310)
¥5,100
(税込¥5,610)
ひじあて交換 ¥4,000
(税込¥4,400)
¥5,000
(税込¥5,500)
¥9,000
(税込¥9,900)
※御見積もりをご希望の方は、修理品の状態を確認させて頂いてからご案内いたします。